STUDIO*S

05:ニッチ
神戸の住宅街の中、ひっそりと映像の制作や編集をされている事務所です。
ハウスメーカーの鉄骨3階建て2世帯住宅を震災後に建てられ、当初その1階の一部分を事務所として使用されていました。その後、1階にあった親世帯部分も事務所として使用され始めましたが住宅仕様のままであった為、今後もこの場所で事業を続けるにあたり事務所部分を全面的にリニューアルをされる事になりました。


外から見れば此処が映像事務所であると全く分かりません。また、事業的に店舗として構える必要もなく、またそれを望まれず、玄関を入るまでは中の様子を伺い知る事は出来ません。
ですが一歩玄関に入ると、予想を裏切るように一面に真っ白い応接スペースが目に入ります。映像制作の打合せや、制作中スタッフの待機スペースとなっています。また、必要に応じて映像素材の撮影も行われます。奥の壁で光の帯の様に見えるのは横長スリット状のニッチですが、照明を仕込み映像事務所らしく試験電波の映像をイメージした光の帯をほんのりと演出しました。帯の裏の部屋は事務スペースになっています。


そして、光の帯に誘われるよう黒い扉の向こうに編集スペースがあります。編集スペースは映像作業に集中しやすいよう、視線の向く方向は黒の面を基調にし、画面への映り込みが無い白い壁がコントラストをつけています。上下に間接照明のある収納には、ビデオテープなどこれまでの映像資料がストックされています。
映像の制作や編集作業は佳境に入ると昼夜を問わずになる事が多いそうです。そうした時にも女性のアナウンサーや大勢の外部スタッフが待機する事があり、落ち着ける雰囲気の待機スペースや、化粧室を兼ねるゆったりしたトイレスペースを用意する必要がありました。
初めて打合せに伺った際には映像機材の多さに圧倒されましたが、何気なくテレビで観ている映像がこの場所でいつの間にか制作されていると考えると、少し不思議な気がします。

計画概要
 【 敷地概要 】
 ・場所   :兵庫県神戸市
 【 工事概要 】
 ・工事種別  :改修(事務所兼用住居)
 ・床面積   :73.85 ㎡(計画部)
 ・構造/規模 :鉄骨造 地上3階(計画部は1階)
 【 主な仕上 】
 ・内装: 床 / 長尺塩ビシート・塩ビタイル
 壁 / ビニールクロス
 天井/ ヒノキ・ビニールクロス
 【 設計/施工 】
 ・設計  :庄司洋建築設計事務所(担当:庄司洋 橋口達也)
 ・施工  :伊万里建設

Photo:庄司洋

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