味付け

午後打ち合わせを終える。
初回のプレゼンテーションなので、施主さんもきっとそうだと思うが、
コチラも楽しみと不安の入り混じった不思議な緊張感がある。
第一印象と言うとなんだが、はじめに提示する案だからこそ、
施主さんの琴線に触れなければ次の言葉が出せないし、
かと言ってアイデアとしては未熟な状態だから、
あまり気に入られると逆に戸惑うこともある。
それまで伺ってきた施主さんの要望に自分なりのスパイスを効かせて、
施主さんの味見の様子をちらっと覗き見る。
スパイスを効かせ過ぎて、顔をしかめられても困るが、
レシピを間違えて料理を出してしまったのにオイシイと呟かれたら、なお困る。
そんな新米シェフのような気分がします。

打ち合わせ前、腰の曲ったお祖父さんが営業する古びた喫茶店に入りました。
注文と違ったものが出てきても、ま、いいかぁ。と済ませてしまいそうな店。
メニューに書かれた値段はいつの頃からそのままなのか。
消費税はまるで関係のないような、そんな店でした。
つい最近取り付けたのだろう白いエアコンが、ヤニにまみれた壁紙に浮き上がり、
年期の入ったタワー型の水冷エアコンは定年となった今も、
テレビ台としての役目を続けています。
レシピもスパイスもここでは全く意味のないものかもしれません。
ですが、ここには間違いなく味がありました。

味付け」への2件のフィードバック

  1. お疲れ様です〜。
    一回目の料理、美味しく頂きました〜。思い描いていた味と
    はまだちょっと違うと思うのですが、全く違う味ではなかっ
    たのでホッとしていると同時にこれからがとても楽しみにな
    ってきましたよ。思い描いているベクトルが全く違う方向だ
    といつまで経っても交わらないですけど、幸いにしてベクト
    ルの向いている方向はかなり近いようです。
    昨日は私も初めての経験ゆえ、何を喋っていいやらよくわか
    らなかったのでなんだか取り留めのない話ばかりだったよう
    な気がします。夜中になってから初めて冷静に色々と考えら
    れたような気がします。
    さて、きっとワガママ放題の施主で難儀されると思いますが、
    これからの長丁場、宜しくお願いいたします。

    ところで古びた喫茶店は京都のお店ですか?西宮?また教え
    てくださいませ。。

  2. いえいえお疲れさまでした。
    文面の感想を伺って、ちょっとひと安心です。
    まだまだ料理の腕を上げないといけませんね。

    喫茶店はkimuraさんのマンションの前の通りを河原町まで抜け、
    そのまま河原町通りを渡ったさらに東向こうの突き当りにありました。
    少し早めに着いたので、喫茶店でも行くかぁと言って、
    そんなところまで行ってしまいました。
    古びた建物に「COFFEE」(だったかな?)とペイントされてます。
    グラスや照明なんかのアイテムもちょっと時代を感じさせる
    京都では時々見かけるような小さな喫茶店です。

コメントを残す