計画中の敷地の様子を覗きに行こうと思い立ち、車を運転していると、
前を走るトラックの荷台に目が止まった。
そのトラックの荷台の上には、トラックがコッチを向いて載っかっていた。
おやおや、オヤガメコガメだ。荷台に揺られてユッサユッサしている。
山道なので、カーブも起伏もあり、荷台のトラックのサスペンションが良いのか、
船に揺られているかの様に見える。後ろから見る限りロープで縛ってあるようにしか見えない。
倒れて来ないかと、恐る恐る後ろを走りながら、交差点でパチリ。
そこで、荷台に乗っかるトラックの荷台に目が止まった。
どうもそこに見えるのは小型のパワーショベルの後ろ姿。
オイオイ、のどかに見えるが、それはヤドカリじゃないのか!?
どこかで横から狙えるシャッターチャンスは無いものかと、
恐る恐る恐る、先より少〜し離れ気味に後ろをついて走ったが、
残念、マゴガメを納めるチャンスは巡って来なかった。
月別アーカイブ: 2006年7月
青
影が無く、まったく逃げ場がない。
壁面のパネルに囲まれたポッカリと開いた空を見上げて、若い監督さんが、
天井が無かったらいいですね〜と呟いた。
確かに、真夏日じゃないのか?と思える快晴の現場で、この真っ青な空を見上げれば、
きっと誰でもそう思うに違いない。
まるでアニメ映画に描かれる空のように、チューブから出したそのままの青のようだけど、
素直に感動する青を目にすると、自然にかなう芸術はやはり無いのかもしれない。
そう言えば、明日から始まる「ゲド戦記」に惹かれる今日この頃。
架空建築士事務所
白状します。昨日の晩、PCの画面にあるメモ書きにふと目を向けると、
「 事務所登録更新 H18.7.31まで 」とある。
ん。今日は25日。ん。ヤバ〜。
その時やっていた仕事を脇に、夜中に慌てて事務所登録の書式をダウンロードした。
でもって、今日のお昼間に提出しに行けば、受付のおじさんにニコニコされながら、
30日前までに提出しなさいって注意書きを渡されてしまった。
去年の11月に更新のための講習会は受けて、メモまで書いていたにかかわらず、
間に合ったもののスッカリ忘れていた。
免許を剥奪される訳ではないから、ブラックジャックよろしく無免許建築士にはなれないが、
この御時勢に要らぬ汚点は禁物である。
とは言うもものの、登録証をもらうのは31日を過ぎるやもしれぬ。
となれば、架空建築士事務所ではないか!
そんな事を喜んでいる場合ではない。仕事せにゃ〜。
登録更新の迫った建築士事務所の所長の皆さん、お気をつけください。
タテとヨコ
タテとヨコ。
写真は最近竣工した2作です。
夜景の建物は、先日オープンハウスを終えて引き渡したばかり。
もうひとつは、ひと月ほど前に同じく引渡が終わった物件です。
オープンハウスの合間や竣工写真の撮影の合間に、それぞれの家を自分で撮影した写真ですが、
何枚も撮った画像を拡げてみて、外観だけでなく内観でも、
片方はタテ位置のアングルが多く、片方はヨコ位置のアングルが多い事に気がつきました。
写真に映った建物の姿通り、片方は密集した市街の中にタテに伸びる家。
もう片方は自然を背景にヨコに拡がる家です。
ファインダーを覗いている時に意識していた訳では無いのですが、
後で比較してみると、それぞれの環境に自分の視点が変わっているのが分かります。
たったそれだけの事かもしれないのですが、それぞれの住まいで長く暮らせば、
それぞれの家族は全く違った視点を持つ事になるのだろうか?
環境によって人の思考や性格は影響を受けると思いますが、
住まいの形状でも同じ様に影響はあるのでしょうね。
そう思うと、頭の明晰になる住まいの形ってないもんでしょうかね。あったら住みたいな。
追記
この場を借り、それぞれのオープンハウスに来て頂いた方々へお礼申し上げます。
白いトマソン
路上観察学という芸術活動のひとつがありますが、
その中で「建築物に付着して、美しく保存されている無用の長物」をトマソンと呼んでいたりします。
都会〜下町が多いかもしれない〜に見られる事が多い建物の状態かもしれません。
明日引き渡す住宅がそうだ、という訳ではありませんが、
正面に見られるその姿は、どことなくそんなイメージを醸し出しています。
白く建ち現れる建物は、オモテから分かる限りこの不思議な窓だけです。
向かいには保育所があり、そこに通う子供たちの気を惹きたいな。
と、実は密かに願っていますが、
さてさて裸で駆けまわる園児たちの目に止まってくれるだろうか。
<参考>
「トマソン・リンク」吉野忍
圧縮強度試験
小さな子供を頭から押さえつければ、始めは我慢しているかもしれないけど、
いずれ爆発する。
コンクリートの圧縮強度試験に立ち会った今日の感想。
普段は試験結果を頂くだけの事が多いのだけど、折角の機会なので立ち会いに行きました。
試験体は3つ。では、今から始めます。と担当官の声。
押さえつける圧縮装置のゲージが傾き始める。ある所から、針の動きが緩くなったと思ったら、
ス〜と元の定位置に針が戻って行った。
試験体に目をやるとナントモナイ。担当官はなんともなかった様子で次の試験体を流れ作業で置く。
壊れてないジャン!って言いたい気持ちを抑え、さらに待ち構える。
またもウンともスンとも無い。
バキバキッてのを期待して行ったら、あまりに静かに終わってしまった。
不可思議そうな面で試験体を睨みつけていると。
その不満そうな面持ちを察したのか、試験官が試験機の側に転がった割れた試験体を指差した。
割ってみますか?と聞かれ、ぜひぜひ!まるでガキの様。
さらに力が加えられ、なんだか一緒に力が入る。
メシッと言ったかどうか定かでないが、泥団子が割れるかの様に崩れた。
オォ、一緒に立ち会った若い監督さんと一緒に歓声を上げてしまった。
ナニをやってるんだか。
もちろん試験結果は良好。満足して帰りました。
ヒトマワリ
日曜日は大阪を中心に活躍する劇団・維新派の公演を観に行きました。
ほぼ年1回の公演を観始めて、10年以上続く我が家の恒例行事になっています。
年々有名になり、海外からオファーもかかる程、大阪発国際的な劇団のひとつです。
なので年によっては大阪での公演がなく、飛んでしまう事もありましたが、
ヒトマワリ以上追いかけて?いると、その変遷が分かり、違った楽しみもあります。
繰り広げられる独特の舞台はお芝居という趣ではなく、音楽と言葉の重奏といった感じ。
大阪風民族音楽劇とでも言えば良いのでしょうか。
野外での公演を積極的に行い、劇場では観る事の無いスケール感が特徴の劇団ですが、
今回は梅田芸術劇場での公演でした。
劇場の舞台スケールを意識したのか、今回はどことなくシンプルな構成。
いつもの大迫力に欠けたのが、ちょっと残念な気も。と思っていたのでしたが。。。
公演の最後に演出家松本雄吉氏のアフタートークのオマケがあり、
いつものボケツッコミがない、なんでや?的な客席からの感想を聞きながら、
自分自身も含めて、吉本的予定調和を楽しみにくる人は多いのだな。
ここはやっぱり大阪かもしれん。と感じるのです。
それはそれとしても、ヒトマワリを越えて皆の期待を背負い、愛され、
頭かきながら、頑張ります!と頭さげるエエ歳の演出家に拍手を誰も惜しみません。
そこには駆け引きのない清々しささえ感じました。
タイムロス
土地探しをしている施主さんから連絡を受けて、候補地の視察に出掛ける。
知らない土地でウロウロとすると、時間が経つのが遅い。
カーナビは持っていないので、地図を片手に?の連続。
どちらか言えば、多分、方向音痴では無い方だと思っているけど、
大抵始めて来た土地はエラく遠くに来た気がする。
今回は奈良。幾度か奈良の道を走ったけど、何故かよく騙される。
太い道が突然細くなって不安に駆られる。
間違ったかな?と思って道をそれると、ますます分からなくなる。
車を停めて、復帰作戦を一人で練る。
どうやらあそこに見える道を入ればいいハズ。だけど見るからにホソい。
意を決して曲がってみると案の定セマい。
歩行者に家の隙間へ避けてもらわないと進めないような道だった。
対向車が来たら死にそうな気分。
が、計画は万全。復帰は成功してタイムロスは少なくて済んだ。
敢えて言えば、わざわざ抜け道を探しながら走る癖が悪いだけ。
敷地の写真を撮っている時はカンカン照りだった。
夕立だろうか、帰りの高速で雷が走るのが見えた。
空飛ぶ
空飛ぶ…レストラン > video を watch してください
dinner in the sky
空飛ぶ…テント > ちょっと重いけど TV ADS がオススメ
TENTES”SECONDS”
これも建築…?
長刀鉾
現場の帰りに施主さんにサンプルを渡すため、
四条烏丸で降り通りに上がってみると、祇園祭の山鉾が通りに飾られていた。
学生時代に長く京都にいたのに、祇園祭がどんな祭りだかよく分かっていない。
実は山鉾巡行がメインだと思っていたら、前祭のようだ。
ネットで調べてみたら、花傘巡行までおよそ1週間もある。
そうだったのか〜。そんな事さえ知らなかった。
側で売られている厄除ちまきを買うと長刀鉾に上れると分かって、
思わず買って、早速上って来た。山鉾には男性しか入れないらしい。
もちろん、そんな事が出来る事も初めて知った。
毎年毎年組み上げられる為に床板に刻まれた番号に目が行く。
四方の欄干には東西南北と刻まれていた。
絢爛な装飾は無論凄いのだけど、誰も気に留めない刻まれた文字の濃さに歴史を感じてしまうのは、
ちょっと職業病かもしれない。
京都迎賓館参観
〆切ギリギリです。
興味のある方お急ぎください。
京都迎賓館一般参観の募集について
姿を現せば
雨降りを気にしていたのに、降る様な降らない様な天気が続くばかりで、
じっとりと肌に粘り着くような空気がともかく気持ち悪い。
ただお陰で心配していたよりも現場は進んでいる。
現場に来て頂いた施主さんと男前な建物になりそうですね〜と言いながら型枠をさすり、
徐々に姿を現す様子を興奮気味に、現場の心配はよそ目にウロウロと見て廻る。
そのまま夕方から内装や家具の打合せ。
打合せ前に食事に誘ってもらい、続けて打合せのつもりが、
気がついたら時間が足らずで、焦りながら内装や家具の下打合せをした。
夫婦の意見が微妙に食い違い、さてさてどうまとめるか。
調整するのは骨が折れるが、いつかまとまり、どことなく家の持つべき特徴が現れてくる。
設計の間にまとめておくのは大切だけど、現場が始まってこそイメージも掴みやすく、
施主さんの要望が現実味を帯びてくるのが面白い。
建築家は大変:マイ・アーキテクト
建築家さんは大変である。
斎藤先生の講演会の後、先日はジャン・ヌーベルというフランスの建築家の講演会を聞きに行った。
フランスの、日本で言う安藤さんみたいな建築家さんです。
あんな仕事ができて、チョ〜きもちイイ〜だろうな〜って言うのが素直な感想。
世界中を股に掛け、という言葉がそのまま似合う仕事っぷり。
その昔ブルータスに紹介されていた記事を思い返せば、
(建築家だから?)朝は遅めでプールでひと泳ぎして、ブランチを取りながらミーティングを始める。
なんてウラヤマシ〜。
自分の事務所に本人のデスクはないらしい。
と言うか、あっても使う暇がないから必要なさそうですが。。。
今日は今日で、マイ・アーキテクトと言う映画を見て来ました。
ルイス・カーンというアメリカの建築家さんのお話。
すでに30年前に亡くなった故人だが、20世紀を代表する建築家の一人。
建築家は3人の女性を愛したが、建築に没頭する芸術家の家庭が普通の幸せを築いたとは言いがたい。
映画監督である2人目の愛人の息子が小さい頃にしか持てなかった父の面影を探しに、
また自分の存在を確かめに、父親の作った世界中の建築を巡る。
その先々で父親を愛する大勢の人々に出会い、尊敬と戸惑いが交錯する。
職業としてでなく、生き方として建築を選んでいる。と言ったのは斎藤先生だったか。
やっぱり建築家さんは大変である。
彼方
昭和35年に建てられた長屋のリフォームの解体工事現場で、
おそらく最初の住み手(だと思う)が、冬の寒さをしのぐために、
建物の隙間に新聞紙を詰め込んでいたのが見つかった。
状態の良いうちの一枚を拡げてみると、昭和44年5月20日の毎日新聞だった。
大相撲夏場所 大鵬1敗を堅持
中塚、決勝2ラン 大洋が胸すくお返し 大洋2-0巨人
竜、初防衛成る 日本ウェルター級 窪倉をTKO
三菱、古河くだす 日本サッカーリーグ
裏に返せば、
ギターを弾こう まんが*井上のぼる
日立ソリッドステートテレビ 新14型<マーク14>!! オートトランジスタテレビ
などなど
歳を取った職人さんが懐かしがる。
タタミの下にも敷かれていたようで、
写真は板と一体化してしまったカメラの広告。
これは写してくれと言わんばかり。
そんな記憶がまた、遠く彼方に封印される。










