今年の正月は、ここ2、3年恒例の家族旅行で松山の道後温泉に行ってきました。瀬戸大橋を電車で渡るのも初体験。大晦日の夕方に松山に着いて、路面電車で道後温泉へ。久しぶりに乗った路面電車に大人げなくウキウキして、日も暮れた道後温泉のアーケードのお土産屋さんを眺めつつ旅館に到着。
ゴ〜セ〜な夕食をたらふく食った後もたれた腹をさすりながら、まずは道後温泉本館へ。明治27年に建てられ重要文化財でもあるこの湯殿の中には、又新殿と言う皇族専用浴室があります。今は使われていませんが見学が出来ると言う事で、お風呂に入る前にひと回り。昭和天皇が浸かられたという庵治石の浴室は、石材だけで1億5千万円だそうです。ひえ〜。って感じですが、見た感じはどちらか言えば質素。実際に使われた時にはさらに、桧の板でわざわざ囲われたそう。天皇様が普段桧風呂だったので気を効かせたつもりが、質素倹約に努められる思いからすればいらぬおせっかいだったそうな。と、案内の方がおっしゃってました。
見学の後、プライベート感覚?な霊の湯(たまのゆ)で、ボ〜っとひと息。ちょっと深めの浴槽で、長く浸かるにはちょっと微妙でしたが、落ち着いた雰囲気の浴室でした。
湯から上がった後に、夏目漱石が宿泊したと言う「ぼっちゃんの間」を見学。ここに来て文才の差はご勘弁のほど。障子の隙間から覗ける街並は、当時と違っては想像力で補うしかありません。さすれば、街行く人がタヌキやマドンナに見えぬ事もありませぬ。
元旦の朝、もうひとつの神の湯(かみのゆ)に入りました。こちらは銭湯気分満喫の大浴槽。柱梁の行き交う脱衣場もなかなか風情があります。今時のスーパー銭湯では味わない良さが充分楽しめます。と言う事で、泊まった旅館のお湯には浸からぬまま。
道後温泉を後にちょっとだけ松山巡りをして、今回の正月旅行は終わりです。それにしても、行きの電車からずっと食ってばっかりの2日間。身体がほぐれるより腹がつかれました。




















