雑誌 LiVES に掲載されました。

八月の中頃にモシャモシャ屋上庭園の雑誌取材をしていただいた「LiVES(ライヴズ)」が発売されました。完成から3年半経ってからの掲載に、編集のSさんから載せたかったのですと頂いたお言葉に、ちょっと感慨深げです。しかし、その年月があってこそ、施主さんが設計当初からイメージしていたラピュタな様子がとてもよく分かります。

時間が経つ程に、味がでるような建物。設計者として、そうであって欲しいと願い試行錯誤し設計を進める訳ですが、実際にそうなるかならないかは、正直住まいされる施主さん頼りと言ってしまって過言ではないでしょう。責任放棄と怒られそうですね。subako に久しぶりに伺った際、アプローチ沿いの外壁にドラえもんがなんともアートな感じに落書きされ、それを消す事をためらう施主さんと語って、間違いなく味が出る確信ができた事がホントに嬉しいのひと言に尽きます。

「良い家ってなんだろう。」特集のテーマは、素朴な疑問ですが、やさしい言葉だから答えるのはムズカシイ。改めて責任放棄に怒られそうですが、それを設計者に求めるのは無理な注文です。



モシャモシャ屋上庭園の雑誌取材

引越からしばらく、暑さと仕事に正直バテバテ状態です。書こう書こうと思いながら、完全に停滞です。今もなお目はクルクル廻っていますが、このままではヤバいと思ってひと踏ん張り。事務所はだいぶ片付いて落ち着いてきましたが、まだ封を開けていない荷物も転がっています。何処に何があるのや、探しまわりながら、現場でもウロウロ、事務所でもウロウロ。

8月の始め、久しぶりに「 LiVES(ライヴズ)」さんの取材を受けました。完成してからもう随分経ちますが、編集のSさんから「subako 」取材希望の連絡がありこのたび実現しました。施主さんには急なお願いに関わらずご快諾いただけ、とても感謝です。久しぶりに訪れた夏っぽい屋上庭園に唖然としておりましたが、楽しそうな家族の風景に和んでしまいました。
暑い最中に無事終了しひと安心。みなさま本当にありがとうございます。

掲載誌は、9月15日頃に発売されるそうです。校正の原稿が先日にはメールで送られてきました。とっても素敵に紹介されています。楽しみ楽しみ。

家族をつなぐ女性家具職人〜potitek

subako」のダイニングチェアを作られた木工房の「potitek」さんが、テレビで紹介されると、施主さんから教えて頂きました。明日朝なのですが、このエントリーをご覧なられた方は是非に。

LIFE~夢のカタチ~

2010年7月12日追記

自分でお知らせしておきながらシッカリ見逃してしまった。恥ずかしながら「potitek」の戸田さんに録画したDVDを送って頂いて昨日ようやく拝見した。
観てビックリ。スバコの施主さんから依頼を受けたダイニングチャアとベビーチェアを納品するまでの、一部始終を事細かに紹介されていた。戸田さんの仕事の様子もさることながら、スバコもすっかりと施主さんの色に染まりながら家族の団らんまで映しだされていた。自分のことのようで嬉しくなってくる。
子供の成長に併せて使えるベビーチェア(小学低学年ぐらいまで使えるように工夫されている)、役目を終えても家族の歴史、次の世代まで使ってもらえるようにと願う戸田さんの姿勢もとても素晴らしい。
自分にとっても良い記念となる番組でした。

トマトとズッキーニ

tomato & zucchini

連休の最後、久しぶりに京都の subako に伺いました。これまで機会を逃して、住まわれてから夏の様子をまだ見た事がなかったので、実はようやく拝見。
夏本番はこれからだけど屋上庭園がどんな風になるのか、少しずつ拝見はしていたものの気になっていました。いや〜、すっかり農園です。本当に楽しそう。完成当初は芝だけでしたが今はいろいろ野菜が植えられたり、屋上にいる事をすっかり忘れそうな感じです。
野菜づくりを楽しまれる施主さんは他にもいらっしゃいますが、皆さんの様子を見ていると感化されそうです。自宅でなんか植えてみようかと真面目に目論んでみたくなってきます。実は先日、ヨメさんが買って来たペパーミントを庭先に植えてみたのですが、うまそうに葉を拡げたと思ったらチビこいバッタの集団に食い散らかされてしまいました。廻りに緑は他にも一杯あると言うのに。。。愕然。やっぱりうまいのか?
写真は帰りに頂いたトマトとズッキーニ。さっそく頂きました。どちらも甘くて美味しかった。ところでネットで調べてみたら、トマトはナスの仲間で、ズッキーニはカボチャの仲間なんですね。全然知らなんだ。めちゃくちゃ初心者みたいな事を書いていますが、そんな事を知っただけでもますます興味が湧いてきます。
それにしても自分の家の屋根の上で採れた野菜を食べられるって、すごく不思議でうらやましい限りです。

オクラの種

このところ寒さが更に厳しく、朝、布団から抜け出すのにひと苦労です。
毛布の奥からササッと手を伸ばし、
真横に鎮座するガスファンヒーターのスイッチを入れるのが日課になっています。
結露した窓を上目遣いで見上げ、おお〜寒。
そのままテレビのリモコンを布団の中に引込み、顔だけ出してスイッチオン。
元気そうなニュースキャスターの声が頭の頂点をかすめ。こちらは、フ〜〜〜〜。
団子虫の様になって気合いを充填。ア〜。とかなんとか言いながら起き上がる。

先週末は「平一さん」宅と「subako」宅へ。久しぶりの京都です。
「平一さん」宅へは、しばらく前に家具の手直しがあったのでその仕上がりを確認に。
と名目を付け、まだ小さな新しいご家族に会いに行きました。
とても凛々しい男の子。福々しい名前がピッタリな笑顔で迎えてくれました。
「subako」宅へは、いくつかの窓にカーテンやロールスクリーンを付けたいとのことで、
施工いただいた工務店の監督さんと共に、インテリア諸々のご相談を受けに。
久しぶりに伺ったお宅の様子は、施主さんの色がますます色濃くなっていました。
丁度一年が過ぎたぐらい。大きなトラブルは無く、過ごして頂けている様子にひと安心。
写真は、屋上庭園で栽培されたオクラの実をもらってきたもの。
施主さんの楽しそうな様子に、少し感化されそうな気配です。
ただし、もう少し暖かくなってから。

カキノイエ:引越し前日・KAKI no IE

息つく間もなく

GAGGENAU

この2、3日は慣れない早起きの連続で、未だ眠気が取れません。
完成前の現場のドタバタからオープンハウスに突入、息つく間もなく竣工写真の撮影。
ゼイゼイ言いながら3日間を過ごしました。
帰りの時間は日毎に遅くなるのに、行く時間が日毎に早くなると言うのは、さすがキツかった。。。
が、今回ほど事務所の名前が良かったのだ。と思える事はありません。
この所の曇り空が続いていた天気の心配をよそに、当日は予想以上の晴れ間が広がりました。
この幸運のおかげで、オープンハウスには大勢の方が来られました。
久しぶりの友人や建築仲間、はじめて会った仕事のパートナー、自転車を停めて見上げるご近所の方。
新たな施主さんかと思いきや2年前に建ててしまったと言う告知を見て来られた方。オイオイ(T_T)。
そして、これまでお付き合いさせて頂いた施主の皆様。〜 遠い所、アリガトウゴザイマス 〜
一体どなたの家だか分からなくなる様な勢いで、本当に賑わっていました。

次の日の撮影も朝9時スギから3時スギまでぶっ通しに進み。ラーメンをひと啜り。
夜景を撮り終えた時には正直ヘトヘト。最後に点検に廻りながらシミジミ。
が、事務所に帰りついてネットを開くと、施主さん方のブログが賑わっている。
飲み込まれそうな勢いに圧倒されフラフラです。

日を巻き戻し、オープンハウスの前夜。
ガゲナウのクッキングヒーターで缶コーヒーを暖めました。
初調理がコレではバチが当りはしまいか、思いつつもハロゲンヒータの赤い灯を眺め。
暖まったコーヒーにホッとしました。
ここまでお付き合い頂いた施主さん、工務店さん、監督さんに感謝です。

日が変わらぬ内に帰りませう。

無事に

KAIDAN

今日は間近に引渡となる住宅の完了検査でした。
ほぼ(ほぼです。)事なきを得、検査も終了しました。
最後に検査官曰く、エエ家やな〜。いやいやどうも、ありがとうございます。
まだ工事は終わりきっていない中、心の中ではほっと胸を撫で下ろしました。
計画中や確認申請前は、分厚い法令集をめくり間違いの無い様にアレコレ悩みます。
そんな事言っちゃイカンのでしょうが、
その昔、順法心が薄いと自動車教習所で指摘された身には、正直苦手。(苦笑)
やりたい事に先走ってアレコレ描いて、スタッフに確認してもらったりすると、
コレはどうも。とか、アレはどうも。とか指摘を受け、
コレならどうだ。とか、アレならどう?とか、禅問答のような繰り返しをして、
ようやく図面が仕上がります。
工事に入ると、コレまた自分勝手にエキサイトして、
ああしたい、こうしたい、が頭をもたげ、先に自分が何を描いていたのか、
うっかりすっかり忘れてしまいそうになります。
検査を受ける頃は終わりも近い訳ですから、現場とのやり取りも増えたり、
必要書類の作成に追われ、見直しもままならずドキドキしながら検査を迎えるハメになる。
その癖に検査時間ギリギリに現場に行くものだから、監督さんには余裕に見えた模様。
いえいえ、そう言う訳ではありません。あしからず。

一体どこに?

kaikou

完成が近づいて、現場が慌ただしくなってきた。
こういう段になってようやく、まだ決めていない細々とした事にいろいろ気がつく。
あ、あ、あ、と、それまであった時間は一体どこに?何をしていたのだろう。
終わりが近づくに連れ、施主さんへの連絡もついつい増える。
申し訳ないばかりだ。
後2〜3週間内の予定。せにゃ〜イカン事が頭を空回りする。
ひ〜。ふ〜。み〜。よ〜。

心意気

先週の土曜日は、スタッフを連れて現場にパテ塗りを手伝いに行った。
施主さんにも声を掛けて、一日だけセルフビルド?
舐めてかかったのが大間違い。やり始めて10分もしない内に気が遠くなった。
予算外の工程にこちらも文句は言えず、黙々と一日が過ぎる。
用意してもらったパテを粉から溶き始め、ヘラに取り壁になすり付けるは幾度と無く。
終いには腕が上がらず、箸もろくに持てなくなる。
帰った頃には頭も回らず、フトンに潜り込んだ。
とは言うものの、こうしたイベントは悪くは無い。
施主さんに家づくりを実感してもらえるし、自分もイイ勉強になる。
このあとパテの上にペンキが塗られ仕上がって行くけど、
自分たちの体験が記念となって塗り込められる。
ココ、庄司さんのやってた所や。なんてダメ出しを食らわない事を切に祈るばかり。
日曜日の晩に、NHKのトップランナーという番組を見た。
ゲストは蛙男商会のフロッグマンというほぼ同年代のフラッシュアニメクリエーターさん。
映画監督になる夢は挫折したものの、
出来る事から始めたモノ作りが、一世を風靡するコトになる。
脈絡はないけど、大事なのは心意気。と言う事にしておこう。
皆様、お疲れさまでした。

サンプル

sample

現場でサンプルを並べて、施主さんとあ〜でもない、こ〜でもない。
建物の外形が見え始めたとは言え、イメージはなかなか掴めないもの。
施主さんと一緒に悩んでいる内、自分の中でも迷いが生じる。
始めにイメージはあっても、いざ並んだサンプルを見ると、
今まで想定外だったものに、意外に目がいってしまう。
それまで黒だと思い込んでいたものが、白になってしまう事もある。
特に木材。天然が故に、素地のきれいなものが現場に入ると、
それまで塗りつぶしてしまうつもりのものが、惜しくなることが多い。
一歩引いて、もう一度考え直す。
あ〜やっぱり、いやいやコレ、いや待てよ。ブツブツブツブツ。
そんな事を繰り返すうちに、やきもきする現場に怒られる事も多い。
結局、一度で済まないこと度々。
優柔不断な設計者に付き合わされる周りは、ホント気の毒かもしれない。

話は180度変わって、
帰りの改札口で、先に出ようとした外人さんが切符の在処を忘れ立ち往生していた。
後ろに並んでいる私に気づき、「ゴメン」と頭を下げた。
なんでだろう、なんか違う気がする。。。

秋空

miageru

最近は長袖シャツが丁度よいぐらいの気候になってきました。
何となく空も秋めいて、どことなくもの寂しい感じもしたり。
現場に行っても、なんとなく空を見上げてしまいます。
暑い最中のコンクリート工事が遠い昔に感じていたり。

勉強熱心

concrete

型枠がスッカリ無くなり、現場がスッキリした。
今週も雲行きは怪しいだろうと思っていたら、意外に晴れの日が続いている。
そのためか、むき出しになったコンクリートの建物でも中は思った以上に明るい。
外側も養生シートがはずれ、前面道路からも見てもどことなく変わった建物が立ち上がった事が分かる。
普段から大概どこか変わった建物をやっている事が多いから、
道行く人の視線を感じることは多いのだけど、今日は、
通りすがりのバイクに乗った男の子が、わざわざ止まってデジカメを向けていた。
京都は大学が多いので、どこかの建築学生かも知れない。
建築中の建物の写真を撮られている様子を見たのははじめてだったけど、
自分の学生時代にそれはなかった。彼はきっと勉強熱心なのだろう。
そんなのどかな秋晴れだった。

棟上げ

muneage

待ちに待った棟上げ式。
昨日晩は、施主さんの取り計らいで楽しいひと時を過ごさせて頂きました。
ざっくばらんな会食の中、だれがこんな難しい建物にしたの?と、
笑いながら、首謀者に白羽の矢が突き刺さる。(誰?)
若い監督さんは、皆に工期を迫られ困り顔。
そんなこんなでも、出来上がる建物に愛着を持ってもらえれば何より。
この後も、安全に順調な工事を望み、解散。
皆さん、お疲れさまでした。

アンテナ

yane

工事中建物の屋上に上ると、ご近所の屋根が間近に迫る。
高い建物が周りに少ないため、テレビアンテナがニョキニョキと生えている様に見える。
建築に携わるからこうした風景は珍しい訳ではないが、日常的な風景でもない。
ケーブルテレビや光ファイバーなどのブロードバンドで、
きっとアンテナの数は減って行くだろうから、
この屋上に立つだけで時代の流を感じる事もできるような気がする。
ついこの間、ブログで紹介していた平屋の家はアンテナが付いたけど、
最近設計する住宅にはアンテナがほとんど無くなった。
考えてみると、理由は別だが、なぜか同じスタッフが担当した物件にはアンテナが付いた。
アンテナに縁があるのだろうか?
そんな事より、自分のアンテナをもっと磨かないといけませんが。

躯体完了

kutai

コンクリートの躯体がほぼ打ち終わり、屋上の床を残して躯体が露になった。
建物の外形がほぼ姿を現した。
サッシも現場に搬入され、取り付けも始まった。
施主さんとの打合せも、徐々に大詰めに向かいだした。
型枠の外れたコンクリートの量感は圧倒的な感じがする。
内部の造作は必要以上にないので、内部空間はほぼ掴める状態。
裏を返せば、後悔しても始まらない状態だ。
現場をウロウロして、まだまだ経験不足を感じる箇所を見つけるに付け、
やはり安藤さんのコンクリートは凄いな、と改めて思わざるを得ない。
そんな事を書いては施主さんに申し訳ないが、
ここから少しでも気を引き締め、皆が満足出来る住まいにしたい。
今週末には上棟式。

トッカエヒッカエ

dasetsu

久しぶりに早起きをした。
躯体最後のコンクリート打設なので、朝8時に京都の現場に到着。
慣れない早起きに身体が順応せず、しかも日差しが強かった。
現場で汗を流した皆さんとは比較にならないが、ケッコウ疲れて眠い。
そんな泣き言はともかく、
9時前から始まって、昼過ぎまでトッカエヒッカエ休み無しでミキサー車が次々にやって来た。
ポンプ車から重たそうなコンクリートが気怠そうに吐き出せされ、
バイブレーターの震える音が響き、
型枠の中にコンクリートが詰まっているか確かめるように型枠を叩く音が絶え間なく続く。
階段周りは型枠が迫って身動きできないほど狭いが、その中に潜り込みながら、
作業を続ける職人さんには、何もせずに上から眺めていては申し訳ないばかり。
後を追いかけながら、パラペットの天端や床面を左官屋さんがコテで押え、
夕方には平滑なコンクリートが静けささえ漂わせていた。
皆さん本当にお疲れさまでした。

凸と凹

zu to zi

あきらめの悪い性格に、特に打ち放しのコンクリート造は向いていないかもしれない。
(本来ダメなんだろうけど)出来つつある様子を追いかけて考え直しも多少は効く他の工法に比べ、
あらかじめ決めておかないとならない事が多いから。
型枠に囲われて、窓や設備は壁の奥深くに隠蔽されてしまい、
現場にいても本来のサイズやバランスが掴みにくい。
頭の中でイメージを膨らませるしか、確かめようがない。
型枠を外した時にはもう手遅れになりかねない。
そうすると、自分の思い描いていたイメージが揺らぐたび不安がつのる。
ついつい現場で、あ、ん、あ、ん、ちょっと待てよ、ひとりで呟いてしまう。
型枠大工さんは出来上がりの姿を反転してイメージしないといけない訳だ。
これはすごい事かもしれない。
割り切りが良くないとやってられない仕事にちがいない。
なので、あきらめの悪い設計者にはできない仕事に間違いはない!(なんて、割り切りが良い。)

kage

影が無く、まったく逃げ場がない。
壁面のパネルに囲まれたポッカリと開いた空を見上げて、若い監督さんが、
天井が無かったらいいですね〜と呟いた。
確かに、真夏日じゃないのか?と思える快晴の現場で、この真っ青な空を見上げれば、
きっと誰でもそう思うに違いない。
まるでアニメ映画に描かれる空のように、チューブから出したそのままの青のようだけど、
素直に感動する青を目にすると、自然にかなう芸術はやはり無いのかもしれない。
そう言えば、明日から始まる「ゲド戦記」に惹かれる今日この頃。

圧縮強度試験

strength

小さな子供を頭から押さえつければ、始めは我慢しているかもしれないけど、
いずれ爆発する。
コンクリートの圧縮強度試験に立ち会った今日の感想。
普段は試験結果を頂くだけの事が多いのだけど、折角の機会なので立ち会いに行きました。
試験体は3つ。では、今から始めます。と担当官の声。
押さえつける圧縮装置のゲージが傾き始める。ある所から、針の動きが緩くなったと思ったら、
ス〜と元の定位置に針が戻って行った。
試験体に目をやるとナントモナイ。担当官はなんともなかった様子で次の試験体を流れ作業で置く。
壊れてないジャン!って言いたい気持ちを抑え、さらに待ち構える。
またもウンともスンとも無い。
バキバキッてのを期待して行ったら、あまりに静かに終わってしまった。
不可思議そうな面で試験体を睨みつけていると。
その不満そうな面持ちを察したのか、試験官が試験機の側に転がった割れた試験体を指差した。
割ってみますか?と聞かれ、ぜひぜひ!まるでガキの様。
さらに力が加えられ、なんだか一緒に力が入る。
メシッと言ったかどうか定かでないが、泥団子が割れるかの様に崩れた。
オォ、一緒に立ち会った若い監督さんと一緒に歓声を上げてしまった。
ナニをやってるんだか。
もちろん試験結果は良好。満足して帰りました。

姿を現せば

katawaku

雨降りを気にしていたのに、降る様な降らない様な天気が続くばかりで、
じっとりと肌に粘り着くような空気がともかく気持ち悪い。
ただお陰で心配していたよりも現場は進んでいる。
現場に来て頂いた施主さんと男前な建物になりそうですね〜と言いながら型枠をさすり、
徐々に姿を現す様子を興奮気味に、現場の心配はよそ目にウロウロと見て廻る。
そのまま夕方から内装や家具の打合せ。
打合せ前に食事に誘ってもらい、続けて打合せのつもりが、
気がついたら時間が足らずで、焦りながら内装や家具の下打合せをした。
夫婦の意見が微妙に食い違い、さてさてどうまとめるか。
調整するのは骨が折れるが、いつかまとまり、どことなく家の持つべき特徴が現れてくる。
設計の間にまとめておくのは大切だけど、現場が始まってこそイメージも掴みやすく、
施主さんの要望が現実味を帯びてくるのが面白い。

建て込み

katawaku

今日は夏かと思う様な日差しで、現場から帰ってくると腕が真っ赤。
雨に悩まされつつも、確実に夏が近づいて来ました。
現場では蚊取り線香を焚きつつ、大工さんたちが、
断熱パネルの建て込みを進めています。
渦巻きひとつでは足らないんとちゃう?と思いながらも、そんな事は言えず、
写真を撮りつつ現場をウロウロ。
職人さんたちには蚊よりうっとうしいかも。
断熱パネルも現場の職人さんには、ただただ暑い材料かもしれません。