気分だけのDIY断熱工事

 わが家は築ん十年になる住まい。よって造りは今どきの省エネ住宅からほど遠く。断熱材はあって無いようなもの。良く言えば、四季折々の寒暖感じる住まいです。冬ごと嫁さんは、家のアチコチで寒さ対策をアレコレ模索している始末。

 ケンチッカでしょ。アンタもなんか考えなさいよ。
 施主様がツノを立てる前に、気分だけのDIY断熱工事を提案してみました。

 居間にしている和室押入れ内の外壁と床の面がとっても冷たい。締め切った押入れを開けるたびヒンヤリ空気が流れてくるのが分かるほどです。そこで、その床面と外壁面に薄い断熱材をはめ込んでみることにしました。

 日曜日、ホームセンターで厚み3センチほどの板状断熱材を買って来ました。採寸して切り出した断熱材をはめてみると、ピッタンコ。我ながら良い施工。断熱材はピタピタにするのが肝要です。フトンの隙間を想像してください。

 ん、おや、これだけでもなんか違う。冷たい感じがだいぶ無くなってる。断熱材ってスゴいね~。とても設計士と思えぬ素人な感想。施主様もご満悦な様子。

 と、喜んでも断熱の抜けが多すぎる事は分かっている。部屋が暖かくなったかはななだ怪しい次第。それでも明らかに冷たい空気が流れてきていたところが止まっただけで、随分違った印象になりました。

 今回使った断熱材は、押出法ポリスチレンフォーム断熱材1種b(C)というボード状のものです。熱伝導率 0.036W/(mk) で厚みは 30mm。性能で言えば最低必要クラス。これを省エネ住宅レベルにするには、厚み90mmぐらいを家全体に貼る必要があります。
 重ねて3枚貼らないと省エネ住宅には対抗できないのか〜。なんと、ほど遠い。

 コレに慣れてしまえば今の喜びは忘れさられ、施主様の要望は厳しくなるばかり。わが家の断熱工事は、まだまだ続きそうかも。

アイシネン吹付け断熱工事

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外壁が貼られた数日後、吹付けタイプの断熱工事が進められました。アイシネンという製品を使っています。この断熱材は以前から使ってみたい材料のひとつでした。断熱材マニアとも思えるような熱心な営業さんが10年ぐらい前から事務所に通っていらっしゃったのですが、ちょっと割高なこともあって、なかなか採用に踏み切れずにいました。今回はいろいろ縁あっての採用です。

類似製品が多くある中でこの材料がどれだけ違うのかを説明するのは、正直難しいのですが、生涯保証を謳うメーカーの自信の程を期待するばかりです。あれこれ取り寄せて勉強はしたものの、結局は営業さんの説明を鵜呑みにしてしまう調子良い設計者なだけかもしれません。ただ、吹き終わった製品を手で触ると他製品よりも柔らかい感触があります。

見えないところに何処までこだわるか。またこだわれるか。金額があっての建築設計ですからアレもコレもとはいきませんが、生涯住んでもらいたい住まいに、ひとつ何か良い物を使えるだけでも安心感につながって行きます。

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続きに吹き込み風景の動画を載せてみました。
ひと吹きするだけでみるみる膨らむ様子は、初めて見るとちょっと驚きます。 続きを読む